これまでに「日本一嫌いな審判No.1」「日本一下手な審判No.1」「日本一誤審の多い審判No.1」など、ᒍサポーターの方が選ぶ審判投票ではみごと「三冠王」に輝いております。勝手な妄想ですが... 華々しい記録ではなく、思い出したくもない記憶に残る審判員これが日本サッカー界における「いえもと まさあき」という男の像のようです...悲しい... ところが、ここ数年はそんな悲しい声に反して試合会場でたくさんの方から温かい声をかけてもらえるようになりました。ほんと、うれしすぎです…家本さん、あの戦わせるスタイルけっこう好きです。家本さん、あのファールがあっても試合を簡単に止めないところすごくいいです。家本さん、あの試合前の変なアップとコイントスけっこうツボです。といった感想を皆さん「コッソリ」伝えてくださります。この「悪名高き男」に勇気を出して声をかけてくださる方の温もりと笑顔は、本当に励みになっています。ありがとうございます。, こんな賛否が極端に分かれる男家本政明(いえもと まさあき)のこと、もう少しお話させてください。, 第1形態(基本モード)明るく元気でよく笑う色々でかいのでよく目立つよく観て、よく考え、よく話す変化がないとすぐ飽きる興味が湧くととことんのめりこむ思い立ったらすぐ行動人の意見は参考程度とにかく自分であれこれやりたい群れるのが嫌い来る者拒まず去る者追わず困ってる人の面倒見はいい人の笑顔大好き人と違うの大好き人を喜ばせるの大好き「大したことはない」「なんとかなる」「楽しくいこう」「やってみなけりゃわからない」「それって本当?」が口癖第2形態(戦闘モード)情熱的、挑戦的、革新的そしてときどき攻撃的頭はクールで心はホットそしてドライ自分の感情に支配されるな!でも人の感情には耳を傾けろ!諦めたらそこで試合終了ですよ…?諦めたらそこから次の始まりですよしたたかに、そしてしなやかに清濁あわせのむは大事鳥の目、虫の目、魚の目は重要でも「色メガネ」は外してみようねルールを守るは目的じゃなく手段その背景を守ることがもっと大事型はめ、押しつけ、決めつけが大嫌い責任取るから自由でいたい覚悟はいつも左ポッケに批判はせずに代案出す失敗なんて気にしない嫌われることも気にしないゴマすりごめん、自分に正直でいたい理不尽は嫌いだが世の中そんなもんだと割り切ってる何に対しても愛情深いが家族に被害が被るのだけは絶対に許さない「やられたらやり返す、恩返しだ!」, 最終形態(Xモード)どうなんだろう...自分でもよくわからない...とんがって、叩かれまくって、何度も消されかけたおかげで、逆に後光とかでてこないかな...と期待してるんだけど...一度だけ「ゾーン」みたいなのに入ったことあるけどあの感じがそうなんだろうか…, よく言われる呼ばれ方いえもっちゃん:小さい頃から「本」が付く人あるあるですよねいえ:オーソドックスなやついえちゃん:これもあるあるなやついえさん:これも、ですね…いえぽん:審判仲間がつけた「レア」なやつ家×本→もと→ほん→ぽん→いえぽんトーマ:海外ではこれですねマサ : これも海外あるあるですね, 家本は旧姓で今は當麻審判卒業しても「ビジネスネーム」として家本でいくか本名の當麻でいくか悩み中ちなみに下の名前で呼ばれるのは苦手, 学生時代(1973-1996)広島県の福山という街で次男坊として生まれ、小3からサッカーを始める。誰よりもうまくなりたい一心で、一日中ボールを蹴って走ってた。中2と高3の担任は最高の先生で、本当に大好きだった。なぜか受かった大学では、当初サッカーをしていたが高校の時に見つかった内臓の病気が悪化、選手を断念。その後、体調と相談しながら審判への挑戦をはじめる。その後は大学に通いながら、公式戦の審判とトレーニングカイロプラクティックの専門学校学費調達のためのバイトに没頭。人生の岐路には「なんとかなるさ」精神と自分の大いなる可能性を信じて、とにかくがむしゃらにそして無我夢中でいろんな事にチャレンジしてました。, 京都パープルサンガ時代(1996-2004)入社一年目に当時の史上最年少で1級審判になったものの、会社の判断で審判活動を6年間もさせてもらえなかった。Jクラブなのに!なんでなんだー!もし、この空虚な時間がなかったら僕の審判人生とその後の未来は今とは別のものになってたと思う。良いかどうかは別にして…ま、そんなタラレバはさておき、不服たれても何も変わらないし何も楽しくないのでとにかくがむしゃらに働いた。そのかいあって、チーム管理、試合運営、そして役員に提案して新設された経営推進室の3部門の責任者になり会社の中核として働くようになった頃やっと審判活動が認められた。「コトノちゃん」は当時の僕のチームが生みだした想い出深いマスコットです。この時に関わった全ての選手コーチングスタッフクラブスタッフ試合運営スタッフファンサポーターの方支援企業の方行政の方、メディアの方そしてJリーグの方本当にお世話になりました。この時の経験は今も、僕が審判をする時の判断の拠り所になっています。, シミズオクト時代(2004-2005)サンガが2度目のJ2に降格した時、悩みに悩んだ末に慣れ親しんだ愛着深い京都を離れ、土地勘もなく知り合いもいない東京に拠点を移した。そこでイベント警備の営業をしながら1年間、必死に審判活動に集中した。この時の仲間とは今でも試合で会うし今も僕のこと応援してくれてます。本当に恵まれてました。ありがとうございます。, プロ審判序盤時代(2005-2011)明るい未来に期待を膨らませてプロの世界に飛び込んだものの、そんな淡い期待とは裏腹にいろんなプレッシャーやバッシング、はたまた自分と組織と周りとの「サッカー観」や「審判観」の違いに当初からもがき苦しんだ。もちろん自分に実力がなさすぎて試合をうまく導けていなかったのはわかっていたし、そんな自分に苛立っていた頃だった。, この頃の僕は、自分では「光の世界」に向かっているつもりだったが、実際には「暗黒の世界」に自ら足を向かわせて、自ら背中を押していた。進むべき道でない事に気づくこともなく…そして、当時の唯一の救いというか、唯一の心の逃亡先が「海の向こうに広がる世界」だった。プロになったと同時に、国際審判員に任命されたので、国内だけでなく海外でも審判活動ができるようになっていた。, 東南アジアや西アジアといったそれまでテレビや教科書でしか見たことのなかったアジアの国々、サッカーの本場ヨーロッパといったさまざまな異国文化は「かぶき者」の僕にとって本当に刺激的で居心地が良かったし、水を得た魚状態だったし、そこはまるで「ふるさと」のようにも感じられた。もしプロになった当時、国際審判に任命されてなくて「海の向こうに広がる世界」を見ることも経験することもなければ僕はとっくに潰れてたかおかしくなって壊れてたかサッカーを嫌いになりたくないってやめてたと思う。そんな「日常世界」「非日常世界」を行ったり来たりしながら思ったのは、世界のどこかには必ず自分に合う場所や空間、自分を受け入れてくれる人や価値観があるんだなってこと。そりゃあ周りに自分を合わせるのが必要なときもあるけど、本当に辛いなら、苦しいなら、自分を殺してまで生きなくてもいいんだなってこと。逃げるが勝ちってありだよなって。楽しく生きることが最優先だよなって。, 自分らしくあることが大事だよなって。だからもし今どこかで一人苦しんでいる人がいるなら僕はその人にこんな言葉をかけてあげたい。, さてと、随分と話が脱線したので(お前がさせたんだっつーの!)話を戻します。僕はこの頃、もっとうまくなりたい、もっと成長したい、もっとサッカーを知りたいと思って、「夏嶋 隆」という知る人ぞしるとんでもないバケモノ級の方に弟子入りを志願して、拠点を神奈川から静岡におられた夏嶋先生の元に移した。人の動作や怪我のメカニズム、対処方法、物の見方や捉え方等、本当に多くのことを4年間、徹底的に学ばせて頂きました。それから夏嶋先生は僕のことを考えて、これまたとんでもないサッカー界の重鎮である「坂本 康博」先生を繋いでくださりました。坂本先生にはサッカーの「いろは」と人としての「あり方」を徹底的に叩き込んで頂きました。このお二方から得た全ての学びと経験は、審判としてだけでなく家本政明という人間全ての基盤となっています。あ、それと「くぼたつ」が夏嶋先生のところにリハビリ&トレーニングで来てた時の「野生の牡鹿、素手で捕獲事件」は、夏嶋先生との思い出の中で、一番の珍事です。, プロ審判中盤時代(2011-2017)結婚して二児の父親になった僕は、人を愛するということ、愛する人を全力で守るということ、誰かのために自分を犠牲にするということを、家族と生活していく中で自然と学んでいた。, そんなこともあってか、自分の生き方や在り方、サッカーとの関わり方にこれまで以上に真剣に向き合い始めていた。サッカーはルールが少なく抽象的で主観的な判断を大切にしてるスポーツだけど、それってなんでなんだろう…それにはどういう思いや願いが込められているんだろう…サッカーの神様は選手や審判に何を求めているんだろう…審判の役割って本当は何なんだろう…僕はいったい何がしたいんだろう…僕はこれからどうしたいんだろう…そんな、はっきりとした答えのない哲学問答をもがきながらも問い続け逃げずに徹底的に向き合った。, そんなモンモンとした日々を過ごす中2016年に突如「ベル麻痺」に襲われしばらく試合ができなくなった。このときの後遺症は今も僕を苦しめてます。パッと見わからないでしょうが…そんな、「冴えないくもり日」のような毎日をなんとかしようと、気晴らしに通い始めたビジネススクールにどハマリし、狂ったようにビジネスを学んだ。ビジネススクールでは、「え、あなた審判してる人なの?なんで審判がここに来てるの?審判とMBAってなんか関係あるの?役に立つの?」って、それはもう来る人くる人何百回と同じ質問をされました…とにかく、家族との生活と哲学的問答から逃げずに向き合ったこと、ビジネススクールでの学びと経験がそれまでの家本を大きく変えた、ということです。, プロ審判終盤時代(2017-2020現在)数々の失敗や辛く厳しい出来事、累計2,000万人以上からのブーイング、葛藤と絶望、多くの学びを経てやっとサッカーの望ましい姿審判の望ましい姿審判としてではなく一人の人間として実現させたい世界が自分の中ではっきりとみえた。はっきりとみえたことで、自分が本当に実現させたい審判スタイルを僕はようやく確立できた。, その結果、試合中や終わった後の選手や見ている方の反応が昔と比べ格段に変わっただけでなく、試合という「創造物」がかつての家本の「創造物」とは明らかに違うようになった。, 今まで周りに迷惑ばかりかけてきた現役として残された時間はあと僅か目の前には新たな分かれ道が見えきた, 今までいろいろあったけど誰よりも失敗を経験して誰よりもバッシングを受けてきて僕は今こんなふうに思うようになった, プロの試合は見る人あってのもの見る人たちがいてくれるからこそ応援する人たちがいてくれるからこそ僕たちに存在意義がうまれるプレイする人もチームの監督も試合を裁く人もこのことだけは決して忘れてはいけない見る人が喜び見る人が楽しみ見る人が感動するそんなプレイをそんなレフェリングをそんな試合を見る人は求めている, 美しい勝ち方を美しい負け方を美しい戦い方を見る人は求めているもっと見る人が増えるようにもっと応援する人が増えるようにもっと子どもたちが夢と希望を抱けるように, 僕たちは協奏しなければならない僕たちは共創しなければならない僕たちは協働しなければならない, 全ては見る人のために僕はこの思いを実現させるために、しっかりと準備をして「サッカーが もっと 面白く」なるように、そして、「サッカーで もっと 豊かに」なるように1試合1試合、誠心誠意審判していこうと思ってます。, 皆さんいかがでしたか?「家本、つまんねー」「家本、意外じゃん」「家本、かっこつけんじゃねー!」皆さんそれぞれいろんなことを思ったり感じられたかと思います。それでいいんです。それがいいんです。人の感じ方や受け止め方は人それぞれですので。スタジアムでの「ブーイング」もお気になさらずどんどんしてやってください。それで皆さんがストレスから解放されて、スッキリしておうちに帰れるのなら本望です。, あ、他の審判には優しくしてあげてくださいね…みんな必死で頑張ってますので。特に、街のお父さん審判の方お母さん審判の方には。家本には厳しく、みんなには優しくでお願いします(^-^), 長々と語ったわりには、僕の全てをお話できていませんが、今日はこのあたりで終わりにしようと思います。興味ある方は、こちらも見てみてください。今の僕がつくられる前のとんがった「わかぞう」家本が色々語ってます。, 次回は、【教えて!家本さーん】サッカーってどんなスポーツなの?(前編)をお送り致します。, サポートありがとうございます。 家æ¬ä¸»å¯©ã®è¦äºãªã¸ã£ãã¸ã¨ãããæ¯ããnhkã®ä¸ç¶ . ã®è©¦åã§ã®åºæ¥äºããããã«èãéãã¦ãã¾ã£ãå°é³¥ã主審ã®å®¶æ¬ãããçºè¦ï¼æ¾ã£ã¦ãã°ããæã«æã£ãã¾ã¾ã§ã¸ã£ãã¸ãç¶ç¶ããéãè¦ã¦ç¬¬4審å¤ã«ãã¹ãè¦äºãå°é³¥ãæåºãã¾ããã ä¸æçã«æ¥æ¬ä¸æåãªãã¬ãã£ããªãµãã«ã¼ä¸»å¯©ã¨ãªã£ãã 家æ¬ä¸»å¯©ã«ç ä¿®1ã«æï¼jãªã¼ã° jãªã¼ã°1é¨ï¼j1ï¼ã¯12æ¥ãæ±äº¬é½å ã§å®è¡å§å¡ä¼ãéããå¤å®åºæºãåé¡è¦ããã¦ãã家æ¬æ¿æ主審ï¼33ï¼ã«å¯¾ããæ¥æ¬ãµãã«ã¼åä¼å¯©å¤å§å¡ä¼ã1ã«æã®ç ä¿®ã課ãããã¨ãå ±åãããã 「サッカーを もっと 面白く」「サッカーで もっと 豊かに」 å®ä½åã»ãããæ¥ã便対象ååã¯å½æ¥ãå±ããå¯è½ãã¾ã主審åç½ãã¢ãã¾ã³é éååãªãé常é éç¡æã 10ãã¤ã³ã(1%) ãäºç´ååã®ä¾¡æ ¼ä¿è¨¼ã対象ååã é常é éæç¡æ. を実現していくための活動資金にさせていただきます。, 家本政明の経歴→大学+審判+専門医学校+バイト三昧→Jクラブ就職→イベント✕警備会社就職→プロ審判&国際審判→日本一悪名高き審判に退転→2度の島流し→ビジネススクールに漂流→仏の審判に転生。サッカー✕審判✕スポーツビジネス✕身体のこと書きます。サッカーをもっと面白く活動実施中。. サッカー解説者の玉乃淳がスポーツ・ビジネス界の第一線で活躍するキーマンの半生をたどる「スペシャル対談」。今回は、Jリーグ審判員・家本政明氏のインタビューを紹介します。※このログはTAMAJUN Journalの記事を転載したものに、ログミー編集部で見出し等を追加して作成しています。, 玉乃淳氏(以下、玉乃):家本さん、はじめまして。ピッチではお会いしたことがありますが、「外」では「はじめまして」です。なぜか、とても緊張しております(笑)。, 家本政明氏(以下、家本):え、どうしてですか? 緊張する必要なんてないですよ(笑)。, 玉乃:心が鋼のように強いレフェリーの方の前だからだと思います。ある種の偏見、勝手な想像ですが。でも職業柄いろいろとピッチの内外で言われてしまいますよね? 耐え得るだけの鋼の心の持ち主なのかなと……とくに家本さんはかなりメンタルが強靭というイメージです。それは久保タツさんから聞いた情報の影響でもあるんですけれど。家本さんのことを「男のなかの男」と、あのタツさんが崇拝していましたよ。, 家本:ははは。「野生の鹿」事件ですね。あれは子供たちを守るためだったからね。必死でした。, 怪我のリハビリで、たまたまタツと同じ先生のところに通っていたときの話なんですが、山のふもとに鹿が出て来ちゃいまして。「子供たちがいたからなんとかしないと!」とタツも僕の師匠もそう思ってね。タツが、遠くから石を投げて追い払おうとして、余計に鹿を怒らせちゃって……。, 玉乃:あれ? タツさんから聞いていたのは、タツさんが果敢に立ち向かっていったという話でしたけど?(笑)。, 家本:僕は師匠に加勢して、子供たちが逃げられるようにと鹿を押さえつけたの。そうしたら膝にツノが入ってしまって「ああああ」ってなっているわけ。師匠も腹部にキツい一発もらってしまって、2人で「ああああ」とか言って。, それで、ふとタツを見たらダッシュで逃げて行った。まぁ、人を呼びに行ったんだけれど、石投げて鹿を興奮させて、逃げるように人を呼びに行った(笑)。, 家本:それで、なんとか時間を稼いで、無事に子供たちを鹿から遠ざけることができました、という話ね。, 玉乃:すみません、冒頭から話が脱線気味で。しかし家本さんがどういう人物、どういう男なのか、今のエピソードでなんとなくわかりました。早速、審判の道に進むまでの経緯を教えていただけますでしょうか?, 家本:実は大学までサッカーをやっていたんですよね。高校生のときから練習中に吐血をするようになってしまって、大きな病院に行ったらそれこそ難しい病名を言われました。これはマズいと、選手としては諦めざるをえなくなりました。, でも、サッカーは好きだから関わりたいわけですよね。どうやって関わるかと見渡してみると「審判」という選択肢があったんです。高校生のときから「審判」っておもしろいなと感覚的に思っていました。, 実際にやってみると、直接プレーはしていないけれどサッカーには直接関わるわけで、自分の目の前で自分の頭の中の想像通りにサッカーが展開されたり、そうでなかったり、1つのプレーごとにボールを蹴っていたときには感じなかった別の感情の起伏が生じるんですよね。そこが単純におもしろいなって、まず思いました。, とくに予想を裏切るというか、僕の想像を遥かに超えた素晴らしく、美しいサッカーが自分の目の前で展開されていくのがすごく楽しく感じました。あとは操作しているという感覚ですね。ファールの場面でプレーを止めたり、プレー続行を進めたりね。選手も監督も見ている人の誰も「自分の意思で」試合を止めたり促したりできませんから。, 責任重大だけど、審判だけにしか味わえない感覚でもあります。その感覚がとても新鮮で、自分自身のマニアックな部分に火がつきました。, 今でこそ中学や高校時分からトップレフェリーを目指そうと審判の世界に入ってくる若い人が大勢いますが、当時、まだその世界に若い人がいなくて、組織としては若い人が欲しかったみたいで、いろいろ指導していただきました。, 選手としてサッカーを断念してから、大学に通いながらカイロプラクティックの専門学校に行き、卒業後の進路はいくつかの選択肢から、今の京都サンガに入社することにしました。チーム管理や試合運営といった仕事をしながら、空いた時間にトレーニングしたり審判をしたりしていました。, 家本:そうです。例えば、明らかなファウルがあって選手が倒れているとしますよね。けれどもチャンスと見た味方選手がプレー続行して僕が反則を流す。, ファウル受けた側は当然怒っている人でいっぱいなのに、そのままプレー続行されてそのあとでゴールが決まったりすると、さっきまで怒っていた人たちの怒りが、その瞬間「ウォー」って、歓喜に変わるわけです。そうなると「よし!」っていううれしい気持ちになりますね。, 選手は攻めて守る。監督は勝利を導く。お客さまは見て何かを感じる。審判は試合の環境をベストになるよう調整する。, そういうハンドル感、「サッカーをより楽しくエキサイティングなものに導いていく」というような感覚が審判の醍醐味でもあって、裏方ではあるのですが、その点に今も喜びを感じています。, 玉乃:想像するに楽しいことばかりではないはずです。「おもしろそう」と、ウキウキして入っていった審判の世界、実際は、現実はどうでしょうか?, 家本:もちろん違うよ(笑)。思った通りになんて滅多にいかないし。自分が反則と思っている認識とほかの人が思っている認識がすごく乖離していることもあるわけです。, 審判も選手も「自分は正しい」とプロフェッショナリズムの中で思っているわけだから、当然難しくなります。「下手クソ」とかピッチの中でも外からも言われますからね。, 心の葛藤というかモヤモヤ感は常にあって、そのはけ口が僕ら審判にはどこにもないという辛さは現実問題としてあります。, 僕らも選手と同じ人間だから、時には「ウォー」って叫びたくなるときもあるんですよ(笑)。これって僕らトップ審判だけの悩みではなく、「町のお父さん審判」のレベルでも同様にあって、審判をされる方を本当に苦しめているんです。, とはいえ、いい意味で言うと、ものすごく鍛練されました。なかなかないでしょ、生きていてこれだけボロカスに言われること。公平・公正・公明という「聖人」が持ち合わせるような「3大美学」が審判には求められているわけで、だからどちらかには絶対に寄れないですよ。, 「みんなを喜ばせるようなことがぜんぜんできていないよな」みたいなことを常に課題として考えていて、自分に対するもどかしさや物足りなさみたいな感情に苛まれながらキャリアを積み上げてきました。, だから、「自分をもっともっと高めない限りこの問題は解決しない」と思って、今、MBA取得のために大学院に通って、「どのようにすれば俯瞰して物事全体を見ながら部分を最適化して、全体としてのバランスを取ることができるようになれるか」といったことを日々学んでいます。, 経営者目線とでもいうのでしょうか、常に全体を見ながら、どうやったらみんなが喜ぶことができるだろうかということを、経営者や経営者になろうとしている人たちの中で学んでいるのです。, 当然、人間関係ですから、心の葛藤やストレスや怒り憎しみが渦巻くので、そこをうまく調整しながら「みんなで力を合わせて、みんなにとって最高の喜びをつくりあげましょうよ。」というものを実現させたいと思っています。, 家本:2パターンあります。プロの人とそうでない人。ノンプロの方は、例えば学校の先生や一般の会社員の方もおられます。トレーニングに使う時間は人それぞれです。, 僕ら審判員にも専属のフィジカルコーチがいて、プロ含め多くの審判員はその方に相談しながらトレーニングメニューを作ってもらって日々トレーニングしているのですが、僕の場合はほぼ毎日午前か午後、または両方、ウチの近所で自分でトレーニングメニューを組んで個人的にやっています。, もともと批判をされやすいポジションだからそこをサボってしまったら、絶対試合に悪い影響が出てみんなに迷惑がかかるし、さっき言ったみんなにとっての喜びを実現できなくなってしまう。「動けていない」とか一目瞭然ですから。, だから「これくらいでいいや」といった妥協した準備ではなく、「できる限りの準備はした」と毎試合自分に自信が持てるような最高の準備をしておかなければ、不安で仕方ないですし、試合が終わっても納得できず気持ち悪いです。そこに大きなミスがあるとそれこそ立ち直れません。, 僕ら審判員はみんなの期待や願いを背負っていることを自覚していますし、だからこそ自分だけを優先するんじゃなくて、みんなの喜びを実現させるために自分の力を使う義務とみんなの期待に応える責任があると思っています。, それに僕はこの審判を「本職」としている身ですから、常に最高のパフォーマンスをするために、準備を怠らず、妥協せず、ストイックに追い求めてそれこそ死に物狂いで日々トレーニングに励んでいます。, 選手たちから「俺たちは生活がかかっているから」と言われることもありますが、いやいや僕らも生活かけていますよ」と、胸を張って健全な意見交換ができるように日々準備しています。, 玉乃:なるほど。確かに現役時代は「審判の気持ち」を考えたことがなかったかもしれません。大いに反省です。, 家本:準備という意味で試合も当然見ます。自分が担当した試合をあとで振り返ることもしますが、事前に担当する試合をスカウティングすることは欠かせない作業になります。, 試合の1カ月くらい前に担当カードが決まりますが、1つの試合を対戦する両チームそれぞれの目線、それと審判の目線と、3つの目線で見るようにしていますね。時系列にそって対戦する両チームの直近の3試合を見ています。両チームの選手の気持ちや、今のチームの雰囲気とか状況とかがわかり、そのことによって選手への接し方や彼らが起こすアクションに対しての理解をこちらでできるだけ汲み取れるようにはなります。, ただあまり感情移入してしまうとバイアスがかかってしまうので、そのバランスは難しいですよね。本当にレフェリーは大変な仕事だと、あらためて思います。玉乃くん、どう? こっちの世界においでよ。, 玉乃:日本で20数万人の審判がいると言われている中で、7人しかいない国際主審(国際副審は9人)の1人になるまでの道のりは壮絶だったのではないでしょうか。支えてくれたのは、奥様ですか?, 家本:ご存知の通り(笑)、昔は血気盛んなただの世間知らずな鼻垂れ小僧でしたので、自分の考えや感情をうまくコントロールできなくて対応がうまくいかないこともあり、誤解が原因で周りからボロカスに叩かれてばかりでしたね。, もちろん自分が未熟だからそうなっただけなので当然の報いです。一番の試練というか僕を大きく変えてくれた出来事がありまして、それは、2007年末に妻にプロポーズして結婚することが決まっていたのですが。, その直後の2008年3月に開催されたゼロックス・スーパーカップ(2008年ゼロックス・スーパーカップ、合計イエロー11枚レッド3枚が提示され、レフェリングが話題になった試合)で半永久追放みたいになってしまって……。, ボロボロに崩壊していく僕を目の当たりにしながらも、彼女は何も言うことなくただ優しく僕を包み込んでくれました。おかげで、僕は人として完全に崩壊せずにすみましたし、結果的にサッカー界に復帰することもできましたし、その年末には無事結婚することもできました。その存在たるや計り知れなく大きかったです。, あのとき彼女がいなかったら僕は今確実に審判を続けていないでしょう。それに当時の彼女は、僕以上に辛かっただろうし不安でいっぱいだったと思うんですよ。, だって、自分が結婚しようとしている相手がまるで犯罪者のように新聞やネットで騒がれたり叩かれたり、テレビの謝罪会見を目の当たりにしたわけじゃないですか。, 間違いなく、いろいろな人から、いろいろなことを言われたと思うし、彼女は何も僕には言いませんでしたけれど、なんていうのかな、不安感や恐怖心は絶対にあったと思います。ですので、妻のことは本当にすごいなと、心から尊敬しています。, 家本:はい。いろいろな意味で。そんな妻と結婚できたことと、あの出来事が僕の人生にとってとてつもなく大きな、そして意味のあるターニングポイントですね。, もちろん審判としてもそうですけれど、自分がより楽しい人生を送るために、自分が超えなければならない壁とか、変わらなければならない自分と向き合うとか、そういうキッカケになったことは間違いないと思います。, あの事件がなかったら、どうしようもない、尖っているだけの反骨心の塊みたいな人間のままだったかもしれません。その頃は「かっこつけマン」だったとも思うし、自分が努力して得たものはすべて正しい! みたいなところもありましたから。でもそうじゃないよなって本気で思えた瞬間でもあったんです、あの事件は。, こうして誇りに思っている審判という職業を、今も続けさせていただいていることにすべての人に感謝の気持ちを持って1試合1試合を担当しています。, 玉乃:本当に飾らないですね家本さん。支えてくれた人の中に、リハビリ施設で一緒だった久保タツさんとかも入っているのでしょうか?, 家本:いや、彼は「大変っすねぇ、そんなことあったんすねぇ」ってまったく興味を示していなかったですね。ま、彼らしいといえばそれまでですが。, 家本:まずは、どうすれば自分の人生がより楽しくなるのか。あと当然家族の幸せ。そして、僕と関わる人や社会、世界が、より楽しい方向に進むために自分は何ができるか、あるいは審判の立場からJリーグや日本協会を更に良くしていくために何を残して何を変え、何を新しく作り上げていくのか、といったことを既成や枠にとらわれず、いろんな人を巻き込みながら、楽しみながら作り上げていきたいなと思っています。, もし、ポジションを変えて審判としてではなくどこか別のところに属することになったとしても、サッカー界をよくしていきたい思いは変わりません。, 【家本政明(いえもと まさあき)プロフィール】 ãµãã«ã¼ãããããµã«ããã¼ããµãã«ã¼ã®ã«ã¼ã«ã®ãã¡ä»£è¡¨çãªãã®ããããããã説æãã¦ãã¾ãã æ¥æ¬ãµãã«ã¼ãã¥ã¼ã¸ã¢ã æ¥æ¬ãµãã«ã¼ã®æ´å²è³æãæ°å¤ãåèµã»å±ç¤ºããæ½è¨ã§ãæ¥æ¬ã代表ãããµãã«ã¼å°éãã¥ã¼ã¸ã¢ã ã logmi (2016å¹´9æ22æ¥). ã²ããµã« (è¬è«ç¤¾). 福山市立瀬戸小学校でサッカーをはじめ、高校時代まで県内でプレー。同志社大学進学するも病気のため選手生活を断念し審判員を目指す。大学卒業後、1996年、現京都サンガを運営する株式会社京都パープルサンガに入社し、1級審判員の資格を取得。当時全国最年少での1級審判員取得となった。2002年、Jリーグ審判員に登録、2005年、国際主審として登録され、日本サッカー協会のスペシャルレフェリーとして活動を開始。経験豊富なレフェリングが評価され、2010年5月、サッカーの聖地ウェンブリースタジアムで日本人として初めて主審を務める。2011年10月、イングランドサッカー協会未登録の審判員として初めてFAカップで主審を務めるなど、国際舞台にもその活躍の場を広げている。, TAMAJUN Journalに関する記事をまとめています。コミュニティをフォローすることで、TAMAJUN Journalに関する新着記事が公開された際に、通知を受け取ることができます。, 採用担当不在・転職サイト不使用でもエントリーは集まる 株式会社ベイジ代表が語る「間違った採用サイト」ってなに?, 人間にあってAIにない、5つの能力 人工知能と共生する社会での「人の価値」とは?, 100年続くVCの仕組み作りとは? カギを握るのは「脱・属人化」と「再現性の創出」, 多くの人が誤解している「DX」と「デジタル化」の違い リンクトイン日本代表×シナモン代表が語る、人間とAIの共生, ダメな事業を「バツンと切る力」が大事 1つの事業で“粘りがち”な日本での、正しいピボットとは?, 広まりつつある「フィードバック」ならぬ「フィードフォワード」 ポジティブな行動につながる、未来のための助言, WHYの使い方で人の理解度は大きく高められる ベストセラー著者が語る“情報の質量を増やす問い”, AIの真価は「コスト削減」よりも「成長戦略」 シナモンCEO・平野未来氏が語る、発想転換のヒント, 海外進出の前提は「他の国のことはわからない」 日本のVCがグローバル展開するための勘所, 「ジョブ型かメンバーシップ型か」と考えるのは思考停止 ポストコロナ時代の人事・採用の活路, ウケる技術には「余地」がある Instagramと女子高生に見る、社会に根づくテクノロジーの要素, 浦和サポーターの記憶に名を刻む元Jリーガー ケガと闘い続けたサッカー人生を振り返る, 「結局、地味な作業の積み重ねでしかない」慶應卒Jリーガー都倉、華やかな経歴の裏にある“挫折人生”, 海外で戦う日本人選手には“4つの壁”がある サッカー解説者・玉乃淳が体験した異国の現実. ãã家æ¬æ¿æãã¤ã¹ããåºã¦ãã¾ãã èªåä¼é¢¨ã«ã¾ã¨ãã¦ã¿ã¾ããã®ã§ã ã©ããã楽ãã¿ãã ããã 家æ¬ã®å°è±¡. 3ï¼ãµãã«ã¼ãä½ã大äºã«ãã¦ããã®ããããã 4ï¼ãµãã«ã¼ãé¸æãç£ç£ã審å¤ã«æ±ãã¦ãã大äºãªãã¨ãããã 5ï¼ãµãã«ã¼ã®æ¬è³ªãå°ãããã çããããã«ã¡ã¯ã ãããã½ãããã¨å®¶æ¬æ¿æã§ãã ãã ⦠±æ´¥ã¨DF奥ææ¿å¹¸ï¼24ï¼ãæã¿è¾¼ãã§åãã¦ããã ãµãã«ã¼ã«ããã審å¤å¡ï¼ããã±ãããï¼ã¯ãµãã«ã¼ç«¶æã®å¯©å¤ãè¡ãè ã§ããã. ±æ´¥ã1試ååºå ´åæ¢ã« 1 ï¼Egg â ï¼ \(^o^)ï¼ ï¼2017/08/18(é) 18:50:36.11 ID:CAP_USER9.net åãã¦ã®æ¹ãã ããç¥ãæ¹ãã è¦é£½ããæ¹ãã çããããã«ã¡ã¯ã 家æ¬æ¿æã§ãã ãµãã«ã¼å¥½ãã®æ¹ãªã ä¸åº¦ã¯èãããã¨ã®ãããã®ååã 家æ¬ä¸»å¯©ã¨æ¼ãåçã®æ«ãå¤å®ã¯è¦ãã ä¸æºãé²ãã«ããªãããå¹³æ¸é¸æã¯éå ´ããã ã¨ããç¶æ³ãæ ãåºããã¦ãã¾ãã ã¡ãªã¿ã«ãéä¸ã§å®¶æ¬ä¸»å¯©ã¯ ã©ã¤ã³ãºãã³ã«ç¢ºèªã¸è¡ãã¾ããã çµæã決ãã¤ãã¦ãããã®ãã㪠ã ã ããªï¼ 1973年生まれ、広島県出身のサッカー審判員。 2017å¹´1æ2æ¥ é²è¦§ã ^ âCS決åã®å¤å®ã§ç©è°â¦å®¶æ¬æ¿æ主審ãSNSééãããã¾ã§å¤ã ææ ¢ãã¦ãã¾ãããâ¦ãâ. ¨éé¨ã§è¦åºãçã追å ãã¦ä½æãã¦ãã¾ãã ^ a b c â家æ¬æ¿ææ°ã審å¤ãçæ´»ãããã¦ãããåæ°¸ä¹ è¿½æ¾ã®1æ¦ããããµãã«ã¼å½é主審ã«ãªãã¾ã§â. éèª ï¿¥1,000 ï¿¥1,000. ãããã¨ãããããã®éã«ã¯ã主審ãè¬ç½ª ⦠¨é) 2020/12/14. みなさん、いつもありがとうございます。Jリーグで審判やってます「家本政明」こと當麻政明です。, 先日、noteの方で「家本政明の素顔」(自己紹介)を皆さんにお伝えしましたがあまりに普通で、味気なく、ハッキリ言って面白くない!もっと本音が聞きたい!もっと面白い家本政明が見たい!と言うような声を頂きました。本音をありがとうございます。, 初めての方も、よく知る方も、見飽きた方も、皆さんこんにちは。家本政明です。サッカー好きの方なら一度は聞いたことのあるこの名前。そして、多くのJサポーターの方にとってはできれば、いや、できるだけ聞きたくはない名前ではないでしょうか。, その家本政明、華々しいJリーグアウォーズの「最優秀審判員」には縁もゆかりもありませんが、. é常ã®ã²ã¼ã ã«ããã¦ã¯ä¸»å¯©1人ãå¯å¯©2人ã§è¡ãããããã以å¤ã«ç«¶æä¼è¦å®ã«åºã¥ãã¦ä»»å½ããã第4ã®å¯©å¤å¡ã追å å¯å¯©ããããªå¯©å¤å¡ãé ç½®ããå ´åãããã ãµãã«ã¼ãããããµã«ããã¼ããµãã«ã¼ã®ã«ã¼ã«ã®ãã¡ä»£è¡¨çãªãã®ããããããã説æãã¦ãã¾ãã æ¥æ¬ãµãã«ã¼ãã¥ã¼ã¸ã¢ã æ¥æ¬ãµãã«ã¼ã®æ´å²è³æãæ°å¤ãåèµã»å±ç¤ºããæ½è¨ã§ãæ¥æ¬ã代表ãããµãã«ã¼ ⦠徹ä½åã»ãããæ¥ã便対象ååã¯å½æ¥ãå±ããå¯è½ãã¾ãå¹³å¸¸å¿ ãµãã«ã¼ã®å¯©å¤ã¨ããä»äºãã¢ãã¾ã³é éååãªãé常é éç¡æã
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