ふらっと動画チャンネル 128,865 views 今更ながら「ここさけ」を視聴した。友人に勧められてのことだ。私は今作品の脚本家である岡田麿里さんの脚本が苦手なので30分区切りの何日かに分けて見た。これを映画館で見させられたら卒倒してぶっ倒れていたであろう。 なぜ岡田麿里さんの脚本が苦手かといえばこれはもう一種の同族嫌悪ではないかと思う、わたしの中での岡田麿里さんの脚本のイメージといえば「女特有の陰湿さを描き出す天才」であり、女であるわたしは、岡田麿里さんの作品を見てはまるで自分の陰湿さを露呈されてるかのような気持ちになって嫌なのである。作品は心を映す鏡だ!などと言うけれど、鏡を通り越してドッペルゲンガーを見てるような気持ちにさえなる。これは岡田麿里さんが悪いのではなく、いわば図星で嫌な気持ちになってるだけなのでわたしの性格の陰湿さが招いてるのである。岡田麿里さんは悪くない、まじで。, 「心が叫びたがってるんだ。」は2015年の映画なのだが見たことない人に簡潔に説明すると「わたし!おしゃべりな成瀬順(CV:水瀬祈り)この性格が原因でお父さんとお母さんが離婚しちゃった!そしたら玉子の妖精がわたしの声を奪っちゃったの!?これから一体わたしどうなっちゃうの〜〜><」である。流石にふざけすぎたので正式なあらすじは下記に記載しておきます。, ちなみにこの映画、Filmarksでは✩3.5の食べログなら信頼できる評価を取っている。わたしがつけるとするなら、✩1.7ぐらいかなというところ。岡田麿里さんの陰湿脚本抜きにしてもとにかく中盤からがひどい作品だと思った。特に主人公の成瀬順が舞台本番でブッチしてお城に逃げ込むシーン。流石にあれはないなと思った。成瀬順は不幸な女の子だと思う、自分のせいにしたい気持ちもわかる。主人公(作中に登場する舞台の上での)だっていう重荷に耐えられなかったのかもしれない。しかし「ミュージカルをしたい」と賛同したのは実行委員の四人だしなんなら一番成瀬順がやりたがってたように思う。それが痴情のもつれで本番ブッチするのは流石のわたしも「ドン引き」であった。しかもここには悪意がないのである。ラストシーンでは迷惑をかけたクラスのみんなに謝る描写さえなかった。わたしは徹底的にこの成瀬順という女が嫌いになった。 だから、お城に迎えに来た王子様・坂上拓実(CV:内山昂輝)が成瀬順を思いっきり降るシーンはよくやった!!と思った。(ちなみにこういうオチを平気でやってくる岡田麿里さんの脚本はとても好きである。), 先ほど、主人公の成瀬順が嫌いだと明言したが、言うなれば実行委員全員が嫌いである。みなさん高校生にしてはちょっと頭が弱すぎなのでは?と思う。坂上拓実は都合のいいところで全部かっさらっていくポンコツだし、仁藤菜月(CV:雨宮天)は自分の気持ちを隠してあまつさえ成瀬順に嫉妬して最終的に前日に坂上拓実と若干もめて本番を台なしにしかけた。田崎大樹お前は論外。本当に論外、こういうやつ一番嫌い。 実行委員の四人は、なんとなく人間の嫌なところを少しずつ足し算していって濃ゆくしてそれを4等分したような感じがする。これが前述記載の「作品は心を映す鏡だ!などと言うけれど、鏡を通り越してドッペルゲンガーを見てるような気持ちにさえなる。」に繋がっていく。, この作品を通して見て兎にも角にも巻き込まれたクラスメイトのみんなが一番かわいそうと思った。そして成瀬順を許している(表向きかもしれんが)ことは違和感さえ思うぐらいに優しいと思ってしまった。まぁ、あそこでブチギレてしまえば物語に収拾がつかなくなるといえばそうなのだが。, 映画の感想なんて久しく書いていなかったけれど、この作品の中にある陰湿さとむず痒く納得がいかない感情をなんとなく書き起こしたくて書いた。 また映画を見たら書いてみようと思う。今はブレイブストーリーが見たい。, イベントオーガナイザーだったり、DJをしています。 主人公の成瀬順(なるせじゅん)が幼少時に玉子の妖精に出会い、声を発せなくなる。 きっかけは父親の一言、 順は心と声を閉じ込めて、話さなくなる。 物語の序盤は「たまご」がキーワードになります。 心も声も殻に閉じ込めるという間接的な表現が「たまご」の王子の登場であったり、順の父がお城から女性と出てきたことを母親に話す場面も、「たまご焼き」で口をふさぎ、もう二度としゃべってはだめだと母に言われる描写があります。 順のおしゃべりによって、浮気がばれたことを「全部お前のせ … all; information; event; media; 2019.09.27 「空青」公開記念!gyao!にて10月8日まで期間限定無料配信中! 超平和バスターズ最新作「空の青さを知る人よ」の公開を記念して、「心が叫びたがってるんだ。 この先はネタバレありの感想考察です。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。. 映画『心が叫びたがってるんだ(実写)』の動画フルを無料で見る方法から無料視聴できる動画配信サービスまで解説!映画(吹き替えや字幕)やドラマ(1話から最終回)から、Youtubeやパンドラ、Dailymotionや9tsu、無料ホームシアターの無料動画視聴についても紹介。 アニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』がドラマか映画で実写化されるという噂が3月14日昼からあります。『あの花』の聖地である「秩父橋」で制服を着た高校生を撮影ロケする大がかりな撮影隊がいるのが目撃されているからです。 叫んでいますか?あなたの心の叫びは?心が叫びたがってるんだ。〜 豊田美加 著〜原作 超平和バスターズ心が叫びたがっている。それぞれいろんなものを抱え、心に溜め… 私の評価 ★★★★★ 80 /100(60が平均) [レビューサイト評価↑] 『心が叫びたがってるんだ。 実写映画化もされた大ヒット映画「心が叫びたがってるんだ。」通称ここさけ。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のメインスタッフが再集結して制作されたアニメ映画です。主人公の高校生・成瀬順は幼いころのトラウマによって話そうとするとお腹が 心を揺さぶる感動作!!大ヒットの劇場版オリジナルアニメ 『心が叫びたがってるんだ。』 主演:中島健人 ヒロイン:芳根京子 石井杏奈 寛 一 郎 実写化決定! 出演者&公開日&ビジュアル解禁! 5.6K likes. 『心が叫びたがってるんだ。』(こころがさけびたがってるんだ、英題:The Anthem of the Heart)は、A-1 Pictures制作の日本のアニメーション映画。 副題は「Beautiful Word Beautiful World」 。 略称は「ここさけ」 。 2015年 9月19日に公開された 。. 感動のアニメが実写映画化 映画『心が叫びたがってるんだ。』のフル動画を無料視聴する有用な方法を一発でわかるように視覚的にレコメンドしています。今すぐ『心が叫びたがってるんだ。』を見るなら動画リンクをチェック。原題:心が叫びたがってるんだ。 日本語はやや下手ですが。日本人です。. 」「心が叫びたがってるんだ。 」連続上映の実施が決定致しました!
入場者特典として、オリジナルポストカードセットをプレゼントします。 心が叫びたがってるんだ。(2015)の映画レビュー・感想・評価一覧。映画レビュー全273件。評価3.8。みんなの映画を見た感想・評価を投稿。 名前が変です。 2018/08/09, ※この記事は、物語のあらすじ、ネタバレを含みます。閲覧にご注意ください。 アニメ版『心が叫びたがってるんだ。』の先着特典、劇中劇「青春の向う脛」のプログラムです。傷や汚れも無く綺麗な状態ですが、袋のないお品物です。暗所にて保管してありますが、神経質な方や状態が気になる方は今回はご遠慮下さい。その他ご質問等ありましたら、お気軽にお イラスト (1,254) 漫画 (1,203) 看護師あるある (629) 心が叫びたがってるんだ!グチナース!! (46) ある看 (76) 白衣の天使たちは今日も戦う (97) あるあるナース! 日本中が泣いた、あの感動を再び 大ヒット作「あの花」チームが贈る 感動青春群像劇! 旅行ついでに聖地巡礼 連休の前半、長瀞にお出かけしてきましたが、せっかく秩父に行くのなら、神アニメ研究家として、『心が叫びたがってるんだ(ここさけ)』の聖地巡礼せずにはいられない・・・。ですが、妻の誕生日祝いがメインなので、私のワガママは出すべきではありません。 「心が叫びたがってるんだ。 」は2015年の映画なのだが見たことない人に簡潔に説明すると「わたし! おしゃべりな成瀬順(CV:水瀬祈り)この性格が原因でお父さんとお母さんが離婚しちゃった! 2018/08/02
ネタバレ感想『心が叫びたがってるんだ。』考察や評価レビュー. 『心が叫びたがってるんだ(実写版)』を動画フルで無料視聴できる動画配信サービスおすすめを紹介!見放題できる全10社の動画配信比較から無料動画(Dailymotionやb9、pandoraや無料ホームシアター)まで … 実写映画『心が叫びたがってるんだ。』サウンドトラック! 2015年9月19日より劇場で公開され、心を揺さぶる感動作として大ヒットを記録した、劇場版オリジナルアニメ『心が叫びたがってるんだ。 心が叫びたがってるんだ(ここさけ)聖地巡礼・ロケ地!アニメロケツーリズム巡りの場所や方法を徹底紹介!心が叫びたがってるんだ(ここさけ)聖地巡礼場所はどこ?ロケ地巡りにオススメな行き方は?アニメツーリズムでここは絶対行ったほうが良い所をピックアップ! 監督に長井龍雪、脚本に岡田麿里、キャラクターデザインに田中将賀と、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』シリーズのメンバーが集結した青春アニメ作品といえば映画【心が叫びたがってるんだ。】ですよね! 今日は映画【ここさけ】を無料で見る方法について調べてみました! 心が叫びたがってるんだ。 水瀬いのりさんインタビューbyふらっと動画 - Duration: 7:47. 4.07/5Yahoo!映画 N/AIMDb N/ARotten Tomatoes 2017年07月26日時点 引用元:実写映画『心が叫びたがってるんだ。』【中島健人 芳根京子 石井杏奈 寛一郎】 1: 名無シネマ@上映中 2017/04/09(日) 21:30:12.12 ID:9KEjGWEC.net ミュージカルの主役に選ばれたのは“言葉を封印された少女”。 (記事がだいぶ長くなりましたので胸やけにご注意ください。飛ばし読みをおすすめです。), 「心が叫びたがってるんだ。」、通称「ここさけ」、埼玉県秩父市と横瀬町が舞台の高校生の青春群像劇です。, 秩父は意外と都内からも近いイメージで池袋から特急で1時間半くらいの距離です。子供の頃に何回か、特急のレッドアロー号で秩父に連れられていった思い出があります。, もともとは明るく、夢見がちで、おしゃべりだった主人公の成瀬順(なるせじゅん)は、幼少時に受けた父親の一言で話せなくなってしまいます。, 「言葉」が人を傷つけると思ってしまった順は、言葉を失ったまま成長し、物語は、順が高校生になった時点から進みます。, 最終的に、順は過去、親から与えられた理不尽な一言によって受けた傷(トラウマ)を克服し、乗り越え、「叫ぶ」のですが、この映画をみながら思った、主人公の順(じゅん)は何を叫びたかったのか、というところも少し考えてみました。, 順は、幼く純粋な感情をもった時期に、父親の一言をきっかけに「玉子の妖精」による、魔法の刷り込みによって、心の中から湧き上がる気持ちを、声に出すことができずに、閉じ込めるようになってしまいます。, 私の場合、少し考えながら話してしまうところ、例えば、いちいち、この言葉は相手に対して傷つけてしまうだろうか、もしくは迷惑かけてないだろうか、などと、実際はそんなに細かく考えている時間はないのですが、考えながら話し、結局、言葉につまる時があったりします。, そして、「心が叫びたがってるんだ。」を観て、ヒロインの成瀬順から感じた、ほんとうの言葉を叫ぶ勇気とは、という部分も含めて、この映画の感想を書かせていただければと思います。, 心も声も殻に閉じ込めるという間接的な表現が「たまご」の王子の登場であったり、順の父がお城から女性と出てきたことを母親に話す場面も、「たまご焼き」で口をふさぎ、もう二度としゃべってはだめだと母に言われる描写があります。, 順のおしゃべりによって、浮気がばれたことを「全部お前のせいじゃないか」と順に言い放つ父親ですが、これほど悪い父親といいますか登場人物は、アニメ映画ではめずらしい気もしました。, 物語の最後に改心し、順に贖罪する、もしくは、父を通して娘へ謝る、傷をケアする描写がなく、順の父は、ただ順のトラウマを生み出すだけの役割でした。, 「心が叫びたがってるんだ。」から感じたところ、本心を伝える勇気、言葉の難しさ、繊細さを順という主人公を通して考える作品となりました。, 「地域ふれあい交流会」(通称、ふれ交)の実行委員に選ばれた4人を中心に物語が進みます。, 成瀬 順(なるせ じゅん) 主人公、ヒロイン、子供の頃の出来事を引きずり声を発せなくなる。, 田崎 大樹(たさき だいき)野球部の元エースだが甲子園を逃し、肘も痛めて、同時に心に傷も負っている。, 「地域ふれあい交流会」(通称、ふれ交)の実行委員は、担任の城嶋先生「しまっちょ」から強制的に選ばれた4人になります。, 成瀬順の言葉を発せない、という状況はすごく極端な描写ですが、誰でも、言葉を選んで、話すことをためらうことはないだろうか、そう考える映画でした。, この映画は、「言葉」の難しさですが、言葉を発する側も、言葉を受ける側も、傷つけ、傷ついたりする、繊細な部分も考えます。, 言葉について、誰にどんな影響を与えるのかというのは、ふだん強く意識することはありません。, その都度考えていたら何も発せなくなり、人間が持っている話すという、他の動物にはないコミュニケーションの方法を否定することにもなります。, ただ、人間というのは、色々と感じ、考える生き物でして、ふだん、息を吸う、吐くと同じくらいあたり前の行為、この映画ですと、「言葉を発すること」さえ、時にできなくなったりします。, 正直、順が深刻に考えているほど、言葉で人を傷つける出来事はそうそうないと思いますが、, 少なくとも、そんなあたり前の行為を、過去、親から傷つけられた順が、自分の力で、そして出会った人間を通して、克服していく「勇気」というのをこの物語からもらいました。, 心の中を見られること、思っていることを人に知られるという行為が、人を、そして自分自身も傷つけるという考えに至って、順はずっと苦しんできた。, 例えば、順の母親ですが、順の母親もずっと、過去、順に放ったひとことで、囚われてきました。, 保険の外交員として働き、たまたま顧客先だった、順の同級生、おなじ「ふれ交」の実行委員、坂上君のおばあちゃんに、娘の順について語っていた部分ですが「明るくて、おしゃべりなんでしょう、いつもお友達と長電話して電話代がすごいって」, これが、母親の見栄というか、コンプレックスというのか、母親自身の「言葉」で順を話せなくさせたのに、自分の放った言葉で、順の母親自身もずっと苦しむのですね。, 父親の「おまえのせいだ」、母親の「あなたがおしゃべりだから」という、もう理不尽極まりないひとことで、ずっと順は苦しみ、そして言い放った本人、とくに母親も苦しむ描写があります。, なにげない言葉の描写は、ふれ公の実行委員の集まりがおわった後に、仁藤 菜月(にとう なつき)、順と、坂上君の三人が、たまたま野球部の話を聞く場面にもあります。, ここで、肘が壊れたもう4人目の「ふれ交」の実行委員、田崎君のことを、「ぽんこつ」だと野球部員が集まって言う陰口をたまたま聞いてしまうのですが、菜月は、「言いたいことあるんなら、はっきり言えばいいのに」と言います。, この時に、菜月(なつき)の台詞に順は反応しました。順の閉じ込めていた心に対しての揺らぎ、ほんとうは話したい気持ちがあることを感じます。, ちなみに、恋の話という視点で考えると、「言いたいことあるんなら、はっきり言えばいいのに」という台詞は、同じくその場に一緒にいた坂上君に対しても無意識で放った気持ちだったのでしょうか。, 最後の場面も「ふれ交」のミュージカルを観に来た母親ですが、順が登場せず、「やっぱりだめなんじゃない」と順を信じること、認めることができない母親の描写、順を気の毒に感じてしまう場面でした。, ここで思い出した私のことなのですが、私は、かつて受験でなんとか受かりまして、その時に合格を母親に報告したのですが、素面(しらふ)の時は、喜んでくれたのですね。, しかし、うちの母は当時、お酒に溺れてまして、酔い潰れ、酩酊状態でひとこと「〇〇なんて頭悪い大学ふざけんな」的なことを言い放ったのですね。, 泥酔状態なので、それが意図的なのか、お酒の力を借りないと私に言えなかったのか、わかりませんが、「なんでそんなこと言うのかな・・・」と正直あの時は感じたところです。, これは今まで受けたなかで、思い出すとかなり気持ちが沈む、印象に残った言葉でして、さあこれから新しい学校だって時にこの一言でへこんだところもありまして、(弱くて申し訳ないです・・・), お酒の力を使って、人に本心は言ってはダメだと、たとえ思ったとしても、ちゃんと意識があってはっきりと伝えてほしかったものだと思ったできごとでした。, 例え、良いと定義される学校に行ったとしても、今はどうしていただろうかと、おそらく、今の生き方は、あまり変わらなかったような気がします。, 安定、結果、そういう部分を期待しても、応えられず、どんなにすごい条件、環境を与えられても、たぶん私は、今の私のままなのだろうなと思うところです。, 学歴社会という価値観に縛られてしまった母も、ある意味被害者だったのかもしれません。, 親の抱く期待というのは、子供の幸せを願った表裏一体の難しい感情なのかなと思います。, 時に、それは、子供を傷つける感情にもなり得るのだと、それは本人が意図しないでもです。, そんな過去を思い出しつつ、この映画に出てくる順の母親も、今まで生きてきた中で近しい感情をいだく登場人物でした。, 順の母親も、言葉を失った順に対して、子供への期待、幸せを願っていたのだと思います。, 親の子に対する感情というは、時として、言葉も含めて難しいのですが、期待と例えれば良いのか、それが間違った方向にいくと、親子関係は深みにはまりますね。, この映画は、話すこと、順を受け入れこと、ありのままの人を受け入れることの重要性、それが正しい愛情ではないのか、というのを考える一面もありました。, 親子でもありますが、親は親、子供は子供で、自由にありのままに、切り離して、さらっとそれぞれ生きることがお互いの幸せなのではないかと考えるところでもあります。, 傷つけた気持ちを母親は知り、自身の「言葉」の重さについても気づいた部分は救いがあり良かったです。, 順の母親も、何気ない「言葉」の一言で子供がこんなに苦しむとは思ってなかった部分もありまして、母、娘ともお互いに苦しい親子関係を感じる物語でした。, ひとことで言うと「全て父親が悪い」のですが、順の父親の不義密通については、この物語で考える本質の部分ではない気がしまして、あくまで言葉の部分について考えてしまいます。, 冒頭にしか登場しなかった父親も、どこかで改心し、せめて順が経験した苦しみを知り、いつか順と話せる時がくればと思いましたが、そうするとお話として出来すぎでしょうか、, 話を物語に戻しますが、順は、徐々に、坂上君や菜月、田崎君などと通じ言葉を取り戻そうとしていきます。, 話すことが苦しいながらも、それでも、順は、坂上君と携帯を通して会話するようになります。, 「歌ってみるのもありなんじゃね。」と、順に対し理解を示し、考えてみたら、子供の時のあの日以来、順がはじめて心を開くことができたのが坂上君だったのではないかと思います。, 子供の頃からですと、おそらく十年以上、順はずっと言葉を捨てて、一人で孤独だったのですから。, 言葉の部分で、一言の重さと書きましたが、坂上君が順に対して「歌ってみるのもありなんじゃね」と順へ言い放ちますが、逆に、, こんどは、坂上君の何気ない一言によって順が、言葉を取り戻すこと、まだその時点では話すことができないのですが、歌という方法でプラスの方向へ導くことができたのです。, 伝えたいこと、たまごにささげようとリビングで横になって歌う「言葉をささげよう」という順の言葉に対して前向きになる姿勢に変わっていく姿が好きでした。, 順のことを「ほんとうのことを言う、使えないやつ」と最初はいやな奴ですが、あとあと味方になります。, 順は田崎君の言葉に対して、「私はやれるよ、不安はあるけどきっとできる」と歌で気持ちを伝えました。, 順の綺麗な歌声について、坂上君と菜月(なつき)が話す場面、「俺も言いたいのにいえないこととかやっぱあるから」, この物語については、順もふくめた登場人物の4人は言えない気持ちをそれぞれ抱えています。, 「言いたいことが言えない」という気持ちを抱えた登場人物をふくめ、それは、映画を観ている私たちもふくめた誰にでもある感情、究極の形、存在だったのではないかと。, 青春群像劇でありますので、「言えないこと」というのが、それぞれの恋模様を描いたり、順の母親も含めて、誰にでも持ちうる感情なのではないかと、順の姿を通して間接的に感じました。, それでも、母親は「しゃべらない子でうわさになっている」と、また、言ってしまうのですね。, これは、もう、主人公の順に同情するしかないというか、ほんとうに毒親でしかないんじゃないかと考えてしまう描写です。, そんな母親に対しても、最後はミュージカルを通して閉じていた心を伝えようとするところも素敵な部分です。, 以下になります。(途中の段階で感じた伝えたかったことになります。まだ長くなり最後の方に結論を記載があります。), ②あたり前にする行動を否定し、話すことで傷つけてしまうという、自分自身にかけてしまった暗示もふくめ、気持ちを表現できずに、究極に何も表現できない苦しみと言葉の怖さになります。, ③最後は、「だけど、やはり、人は自分の気持ちを理解してもらいたいという生まれながらの欲求」がある。, まとめるとこうなりました。(長々書きましたが、なんだか普通の感想になり申し訳ありません。), 坂上君も、傷をもって生きてきた順に触れ、彼女と心を通わすことで、坂上君自身の両親が離婚したという傷を埋めようと、彼も再生しはじめます。, 「言葉は傷つけるんだから、後悔したってもう、絶対に取り戻せないんだから」これは順が受けた理不尽などうしようもない苦しみへの、とてつもない絶望を伝える気持ちのような気がしました。, 確かに言葉は人を傷つけることはありますが、そう思ってしまったらほんとうに何も話せなくなります。, 彼女が父親、母親から学んだとてつもない理不尽な言葉に対して、結論をしたひとつの真実です。, 順の母親に対して考える部分は、順の母親も配偶者に裏切られ、人を信じられなくなり、苦しみを子供に向けてしまい、母、娘ともに不幸が重なってしまいました。, 母親は順の友達の存在を知ったり、順からミュージカルに招待されたり、変わろうとする順に理解をしめそうとしますが、それでも物語の最後、順がミュージカルに登場するまで、心が揺らいでおりました。, しかし、ミュージカルにすること、音で気持ちを伝えること、ただストレートな言葉だけではなく、思っていることを伝えてくれる存在が音楽だと感じました。, 言葉だけでは、伝えらなものがあるから、色々と形は変われど、ずっと音楽は存在し続け、人は時として音楽に救われる。, 「心が叫びたがってるんだ。」以外にも、音楽で、言いたいことを伝えようとする作品はたくさんあります。, それこそ「Over the Rainbow」を歌った「オズの魔法使い」のように、ミュージカル映画はたくさんありまして、最近ですと「SING」などなど、, 順が言いたかったことは、理不尽な親へ対しての思いだったのでしょうか、それとも、愛を知り、前を向くことができた坂上君に対しての想いだったのでしょうか、, 『ピアノソナタ第8番 悲愴』と『Over The Rainbow』を重ねて歌う表現は、, 前者の「悲愴」が今まで、順が言葉を閉じ込めて、理不尽に生きてきたことに対して、叫べなかった気持ちで、後者の「Over The Rainbow」が坂上君に対して、恋心を素直に叫べない気持ちで、どちらもほんとうは「叫びたい」と順が心の底から抱いていた気持ちなのではないかと感じた部分です。, (※あくまで音楽を聴いて感じた、個人的な感想です。この映画の内容にあった、生きて行く中での苦しみですとか、青春のほろ苦さ、両方とも感じることができる、とても素晴らしい選曲だと感じました。), 順の心境の変化であって、現実が変わること、今まで恐れていた事、言葉を発することを少しずつ肯定的に向き合えてきた順の心境だと感じます。, 順の言う「何もみてなかった」と、順はただ、自分だけが苦しんでいたと感じ今まで過ごしてきましたが、坂上君達と出会い広がった世界、前を向ける気持ちを知ります。, そして、順を通して知った、坂上君の言う「押し込めた気持ちがすごい大事なもん」という気づき。, 「ピアノソナタ第8番 悲愴」と「Over The Rainbow」をミックスし重ねて歌う編集に変更されたラストでした。, ただ、今、思っていることを伝えたい、話したい、単純に今その時の気持ちを言葉にあらわしたかっただけなのではないかと, しだいに、この映画は、はじめは親からの何気ない一言で傷つき、言葉を失った少女の再生の物語に感じましたが、坂上君と出会って生まれた恋心に対しての青春映画でもありました。, 順が恋心を抱いていた坂上君が、もう一人のヒロインの菜月が好きなことを偶然にも聞いてしまう。, やっとミュージカルを通して、言葉を取り戻せそうになった、主人公の成瀬順(なるせじゅん)、, 順にとっては、思っていることを口にしてはいけないという、いつかの暗示が決定的なことになってしまう。, 順は、「ふれ交」の、ミュージカル『青春の向う脛』から当日、逃げ出してしまうのですが、, 歌えない理由、できない理由が失恋の傷心ではなく、子供の時に暗示をかけた、言葉を発すること、心が叫んでしまうことで、不幸になると再び思いこまなければ、順の失恋も肯定できなくなってしまうのです。, 「言葉」を発することの怖さと、もうひとつ、「現実を認める」怖さもこの映画の中のテーマにあるのかなと感じました。, しかし、最後は、順と坂上君は本音を言い合います。(順が一方的に言うだけなのですが), この映画をみてなんとなく感じていた、青春映画というカテゴリーでうまく綺麗に包まれている描写を、ヒロインの成瀬順は言ってくれました。, このシーンで、単純に坂上君への愛の告白だけでは、順がやっと取り戻した言葉の力も薄まってしまう気がしました。, どこか、この映画を見ている人も、順と同じように、坂上君や菜月に感じていた部分があったのではないでしょうか、, 映画を観て感じた登場人物への感想も含め、代弁ではありませんが、順は閉じ込めていた気持ちも含めて、言い放ってくれました。, 青春映画ですので、当たり前な部分はありますが、坂上君は綺麗すぎる、もうひとりのヒロインの菜月も良くできすぎているといいますか、優等生です。, 順が今まで見てきた人物(主に両親)と比べると、眩しいといいますか、少しむず痒いような気持ちを抱いたのは私だけでしょうか、クラスメイトと団結してミュージカルをつくる青春映画の描写も少し苦手でした。, 人に対して感じる、黒い心ですとか、それも白い心と一緒に必ず存在するものだと思うのです。, でも、話せなくなるほど過去の心の傷をもったのにも関わらず、最後は、言いたいことをぶちまけた順の勇気に心を揺さぶられました。, 私も正直、あまり言いたいことが言えない人間なので、順の言葉を失った過程に考えるところがあるのですが、, 順の言い放ったような感情は、誰だって持っているんじゃないかなと、例えばですが、好きな人に対してだって、その人の全てを肯定できるのか、, 人間だれしもが、天使なのか、順が叫びたかったことは、理不尽に封じ込めた今までの言葉をミュージカルにのせた部分もありましたが、思っていてもなかなか言えない本音を伝える勇気、心に閉じ込めた気持ちをぶちまける勇気、ながながと書きましたが、私がこの物語の順から感じた、一番言いたかった部分はそのひとつです。, 人は大人になっていくにつれて、言いたいことを言うのことは、なかなかできなくなります。, 意図的に悪い言い方をする人もいますが、難しい部分ですが、大抵の方は「言ってはならない一線」みたいなものを、生きながら学んでいくと思います。, そこを青春群像劇として、言葉にできない恋のもどかしさと、苦しい気持ちを抱えたひとりの少女が、歌を通し、人を通じ、受容されることを覚え、過去のトラウマを克服し、言葉を取り戻した。, 「言葉」を話すというあたり前のこと、あたり前のことができなくなる怖さ、でも、そのようなことは、生きて行くなかで実際にありうることで、それは、「話す」ことだけではないかもしれません。, この物語は「言葉」を失うがテーマですが、生き方が違えば、人によって失うものは違うかもしれません。, ふだん考えなくてもできていたことを失う、そんなあやういことに簡単に陥る人間ですが、, それでも、勇気をもって、いっけん簡単で、あたり前なことすら怖くてできなくなる人生もあるけれど、それでも人生を切り開いていく勇気を、主人公の成瀬順から感じたのでした。, 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。, このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。. 心が叫びたがってるんだ!グチナース!!【こんなの理不尽すぎる編】 「心が叫びたがってるんだ!グチナース!!」48話。やることやってないのに時間外が少ない人はおとがめなしなのは何故なのか・・・ 今日の映画感想は『心が叫びたがってるんだ。(2015)』です。※記事前半にネタバレはありません。 ※2015年のアニメ映画版の感想です。2017年の実写映画版を含めた解説・考察を大ボリュームで記した以 何かと生きづらいINFPからみたMBTIタイプ論での他タイプとの相性について(個人的印象), (記事がだいぶ長くなりましたので胸やけにご注意ください。飛ばし読みをおすすめです。), が、順の父親の不義密通については、この物語で考える本質の部分ではない気がしまして、あくまで言葉の部分について考えてしまいます。.
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